個人ユーザーの方が事故車を買い取り査定に出すことを考える場合、買取業者が買い取った事故車の利用方法を知っておくことは重要です。
それにより売ろうとしている事故車の価格のおおよその目安が付くようになります。
そこで、買い取られた事故車はどうなるのかについて解説します。
目次
買い取られた事故車の利用方法について
買い取られた事故車の処理方法は、次の5つが考えられます。
- 日本国内で中古車として販売する
- 海外で中古車として販売する
- パーツ取りを行う
- 素材取りを行う
- 解体する
日本国内で中古車として販売する
まず、買い取られた事故車を日本国内で販売する場合があります。
しかし、日本の自動車ユーザーは事故車を敬遠する傾向が強く、事故車にあまり良い値は付きません。
中には、事故車でもよいうといユーザーの方もありますが、そのような方も事故車による値引きを期待していますから、よい値が付かないことに変わりありません。
海外で中古車として販売する
一方、海外の発展途上国の一部においては、車検制度の整った日本の自動車の品質に高い評価が与えられております。
そのような国では、事故車であろうが日本製の自動車であればよい値で販売できます。
日本国内であれば、旧式モデルの事故車で誰も見向きしないような自動車でも、海外では高級車として扱われるというケースも稀ではありません。
このような場合には、「事故車は高い値で買取されることは無い」という日本国内の常識は覆ります。
部品取りを行う
事故車が買い取られた場合、原則として、国内または海外での販売が考えられますが、それができない場合には、パーツ取りが行われます。
自動車のパーツをメーカーから取り寄せると高い費用がかかるので、日本では、パーツを安く入手できる中古部品の市場が発展しています。
自動車全体としては利用できない場合でも、パーツとして利用できるものがあれば、車両本体から切り離して、パーツのみを中古部品販売業者に売り渡します。
なお、自動車本体と同様に、海外へ日本の自動車のパーツを輸出する場合もあります。
素材取りを行う
自動車本体としての利用価値がなく、また、パーツとしても利用できない、または利用できるパーツの取り外しが終わった後の事故車について、素材取りを行う場合があります。
自動車の本体は鉄やアルミニウムとして再利用ができます。
また、タイヤもゴムとして再利用が可能です。
解体する
事故車の最後の処分は解体です。
なお、解体には費用がかかりますが、部品取りや素材取りが行われる場合には、それによる利益を解体費用と相殺することが可能です。
しかし、事故車本体に買取価格が付かず、また、部品取りや素材取りを行わない場合には、買取の際には解体費用を請求される場合があるので、注意が必要です。
事故車の状態に応じて適切な買取業者を選択することがコツ
買い取られた事故車がどうなるかということを知っておくことは、事故車の買取業者の選定の際に役に立ちます。
それは買取事業者には次のようにさまざまな特色があるからです。
- 海外に強力な自動車販売ルートを持っている
- 中古車部品の販売ルートが充実している
- 自動車素材の販売に強い
- 日本国内でも事故車を遜色なく販売できる
買取を希望する事故車の状態に応じて、売却した事故車の利用方法はそれぞれ異なります。
よって、ある利用方法に対して優れている中古車買取業者は、その事故車に対して高い買取価格を付けることが予想されます。
このように、販売する事故車の状態に応じて適切な買取事業者を選択すれば、事故車は国内ユーザーに敬遠されるから高く販売できないという常識を、覆すことができるかもしれません。
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