- 車を長期放置すると動かなくなるって本当?
- 引越しで車と離れるんだけど…
- 安全に保管しておく方法ってないの?
このように悩まれている方は多いのではないでしょうか。
車を長期間動かさずに放置していると、不具合が生じます。
しかし、海外赴任や引越しなどでやむを得ず、車を放置しなければならないこともありますよね。
そのような方々のために本記事では、長期放置のリスクとそのリスクを軽減する方法を紹介します。
まずは、長期放置をすると車に何が起こるのか。長期放置のリスクについて説明していきます。
長期放置のリスク
車を長期放置することで、車に起こる不具合は以下の通りです。
- タイヤの変形
- エンジンオイルの変質
- バッテリー上がり
- ガソリンの劣化
- サイドブレーキの固着
- 外装や下回りの劣化
- 車内のカビ発生
それぞれ具体的に説明していきます。
タイヤの変形
車はタイヤを高速回転させることで移動しています。
その高速回転によりゴムに熱が与えられ、タイヤがしなやかになりスムーズな移動が可能になります。
しかし、動かずタイヤが冷えた状態で、地面とタイヤの同じ面が常に接している状態を作ってしまうと、フラットスポットを生み出してしまいます。
フラットスポットとは、タイヤと地面の接地面が平らになってしまう現象のことです。
フラットスポットは、数ヶ月放置すると半永久的に凹んでしまい、直すことができなくなります。
下の画像のように、放置されている車のタイヤは凹んでいるイメージがありますよね。
ここまでタイヤが変形してしまうと交換しなければ走行することはできません。
しかし、少しの変形の場合でも走行中にタイヤが突発的に破裂し、大事故になる可能性もあります。
エンジンオイルの変質
エンジンオイルは、エンジンに対して与えられるダメージや熱から守るという働きをしています。
長期放置によってオイル内にサビが発生し、ヘドロ化します。
そうなると、エンジンを守るという役割が果たせなくなり、エンジンの焼き付きに繋がる可能性があります。
※エンジンの焼き付きが重度の場合、エンジンを交換する必要があります。
バッテリー上がり
車は、動いたエネルギーによってバッテリーを充電しています。
エンジンを切っている状態でも、車は常に放電しています。
そのため、バッテリーの電気は徐々に減り、最終的にバッテリー上がりを引き起こします。
バッテリー上がりの状態をさらに放置してしまうとバッテリーの寿命が減ってしまったり、エンジン内部を傷つけてしまったりします。
ガソリンの劣化
ガソリンには消費期限があり、長期間放置すると酸化してしまいます。
酸化が進むと激しい悪臭を放つようになり、そのまま放置すると酸化したガソリンによってガソリンタンクの配管部などの金属部が腐食していきます。
その結果、エンジンの破損に繋がります。
サイドブレーキの固着
普段は、サイドブレーキをかけて車を停めていますよね。
サイドブレーキをかけたまま長期間放置するとサイドブレーキが錆びてしまいカッチカチに固まってしまいます。
その結果、自力では戻せなくなってしまうおそれがあります。
外装や下回りの劣化
雨や風、紫外線など自然からのダメージにより、車の外装や下回りが劣化していきます。
特に下回りは普段見ることがないのでわからないかもしれませんが、金属部がむき出しになっているのでより劣化が早いです。
サビや傷みなどの劣化を放置していると、穴が空いてしまう可能性があります。
車内のカビ発生
長期放置により、車内の湿度が高まり、カビの発生を促進してしまいます。
カビは臭いの原因になり、感染症、中毒など人体に影響を与える危険性があります。
以上が長期放置によって考えられるリスクになります。
以下の表は、各リスクがどのくらいの期間放置していると劣化が始まるのかをまとめたものです。参考にしてください。
リスク | 劣化の速度 |
---|---|
タイヤの変形 | 3ヶ月ほどでフラットスポットが生じる |
エンジンオイルの劣化 | 1ヶ月ほどから劣化が始まり、半年以上で交換必須 |
バッテリー上がり | 1ヶ月ほどでバッテリー上がりが起こる |
ガソリンの劣化 | 半年で劣化※夏はもう少し早い |
サイドブレーキ固着 | 1ヶ月ほどで固着が始まる |
外装・下回りの劣化 | 傷があれば2週間でサビが始まる※季節や地域で違う |
車内のカビ発生 | 湿度70%の状態で2ヶ月、80%の状態で2週間 |
あくまで目安です。環境や状況によってはもっと早い段階で劣化が始まる場合もあります。
これらのリスクを抑えるためにできることがあります。
放置中の車にも維持費が発生します。
これらの税金や保険料の金額は車種や車の大きさによって異なります。
以下の表は車検ごとにかかる軽自動車の場合の公的費用になります。
※普通自動車の場合、さらに多くの費用が発生します。
自動車税 | 10,800円 |
重量税 | 12,300円 |
自賠責保険 | 12,422円 |
車検費用 | 25,000円 |
2年間総額約60,522円もかかります。
車検が切れた車の場合は、自動車税のみを支払う必要があります。
もちろん公道を走ることはできません。
長期放置のリスクを軽減する方法
先ほど紹介した長期放置のリスクを軽減する方法を紹介します。
あくまで「リスクを軽減」するものであり、完全に取り除くことはできません。
その長期放置の対策方法は以下の通りです。
- タイヤの空気圧を高めにする
- ガソリンを満タンにする
- サイドブレーキを解除
- バッテリーターミナルを外す
- ボディコーティングを施す
- 車内除湿剤を使う
- エンジンオイルを交換する
- 室内で保管する(ボディカバーを使う)
それぞれ順番に説明していきます。
タイヤの空気圧を高めにする
タイヤの空気圧を高めにしておくことでフラットスポットの発生を遅らせることができます。ただし、タイヤの空気圧の上限があるのでそれを超えないようにしましょう。
数ヶ月や年単位で放置する場合は、フラットスポットができてしまうのでタイヤを交換してから車を使うようにしましょう。
ガソリンを満タンにしておく
ガソリンの酸化は空気や水に触れることで劣化が促進されるので、それらができるだけ入る余地が無いように、ガソリンを満タンにしておくことで酸化を遅らせることができます。
ただし、半年以上放置した場合はエンジンの破損を招く可能性があるため、業者を呼んで処理してもらいましょう。
サイドブレーキを解除
サイドブレーキを解除しておくことで固着を防ぐことができます。
しかし、サイドブレーキを解除したまま放置していると風などの影響で車が動いてしまう危険性があるので、タイヤをロックするなどして動かない状況をつくってください。
バッテリーターミナルを外す
バッテリーターミナルを外すことで電気を遮断することができます。そのため、バッテリー上がりを防ぐことができます。
しかし、オーディオの設定などは初期化されるので注意が必要です。
バッテリーを取り外す際にバッテリーのプラス端子とマイナス端子同士を金属に接触させないようにしてください。
火花が発生し、長時間接触した状態にあると発火して火事の原因になります。
ボディコーティングを施す
ボディコーティングによって外装の劣化を防ぐことができます。
ガラスコーティングを行うと青空駐車でも3年ほどもつと言われています。
車内除湿剤を使う
湿度が上がると、カビが繁殖しやすい状態になるので、できるだけ湿度の低い環境を保つ必要があります。そのため、車内除湿剤を使うことでカビの繁殖を抑えることができます。
エンジンオイルの交換
エンジンオイルが劣化した状態で車を動かしてしまうと、最悪の場合エンジンが破損してしまうおそれがあります。車を使用する前に業者に頼んで、エンジンオイルの交換を行いましょう。
室内で保管する(ボディカバーを使う)
青空駐車を長期間行うと、雨や風、紫外線など自然の影響で車の劣化を倍増させられます。
そのためできるだけガレージなどの室内で保管するのが良いでしょう。室内での保管ができない場合は、ボディカバーを使うだけでも劣化を抑えることができます。
劣化は避けられないものです。これだけ対策したとしても、車が故障して動かなくなるおそれがあります。
車の長期放置は一種の賭けです。
放置する際にも維持費がかかり、再度動かすためにも修理費や交換費がかかります。
その間に車の価値は段々と下がっていきます。
本当に、長期放置をするべきかどうかを考え直しましょう。
長期放置をする前に
長期放置をする前に、放置ではなく「車を保管してもらう」という選択肢と「車を売却する」という選択肢があります。
本当に長期放置をすることが一番良い方法なのかを考え直しましょう。
車を保管してもらう方法は以下の2つです。
- 身内や知り合いに保管してもらう
- 車保管サービスを利用する
それぞれ説明します。
身内や知り合いに保管してもらう
家族や親戚、知り合いに車の保管を頼めるのであれば任せるのもひとつの方法でしょう。
ただ保管してもらうだけでなく、週に2回ほど運転してもらうと車を良い状態で保てるでしょう。
しかし、車の維持費や運転の手間、車を保管するスペースなどが必要です。
車の故障が起こるとトラブルに繋がることもあるので、しっかり話し合いをした後にお願いするようにしましょう。
車保管サービスを利用する
車保管サービスとは文字通り、長期間車に乗れない方に対して車の保管とメンテナンスを代行してくれるサービスです。
このサービスを利用すると、長期放置によるリスクはほとんどなくなり、車をよい状態で保管しておくことができます。
ただ、このサービスを利用するには多くの費用が必要になります。
相場で言うと月額3万円〜5万円程かかる場合が多いです。
月額1万5,000円程で保管してくれるものもありますが安いサービスの場合、メンテナンスがない場合が多く、青空駐車になってしまいます。
車は年式が経てば経つほど価値が下がってしまいます。
さらに、長期放置をした車は不具合が発生し、あまりお金にならないです。
そうなる前に、売ってしまうというのもひとつの選択肢です。
査定額を見てから、納得する値段であれば売ってしまうという判断もできます。
「車を売ってしまおうかな」「査定だけでも取ってみよう」という方々に、車を高く売る方法について解説していきます。是非試してみてください。
車を相場より高く売る方法
車を相場より高く売る方法とは、複数業者に査定見積もりを取って価格競争をさせることです。
業者は、「お客様は買取価格が高い業者に車を売る」と理解しているため、他業者よりも高い金額で買取をしようとします。その結果、買取価格がオークションのように高くなっていくという仕組みです。
例を紹介します。
A社に査定を出したところ、50万円でした。B社にも査定を出したところ、60万円でした。A社に対して「B社では60万円だったのでそれ以上なら売りたい」と伝えました。そうするとA社は「70万円出すので売ってください!」と査定額を上げてくれました。
※業者によって買取価格の限界値があるので高くならない場合もあります。
このように、他業者の査定額を引き合いに出すことで値段が高くなっていきます。
よって、査定額を高くするためには、複数の業者で見積もりをとって価格競争をさせる必要があります。
そこで使えるのが「車の一括見積もりサービス」です。
車の一括見積もりサービスとは、売りたい車の車種や年式、郵便番号などの基本情報を1回入力するだけで複数の買取業者に査定の見積もり依頼を申し込める無料のサービスです。
買取業者を探し、わざわざ1社ずつ査定を申し込む必要がなく、基本情報の入力のみで完結します。
そして、複数の業者に査定依頼ができるので、その中で一番高額で買い取ってくれる業者を見つけることが出来ます。
オススメの一括見積もりサービス
オススメの車の一括見積もりサービスは「MOTA車買取」です。
このサービスは、一括見積もりをするにあたって最大のストレスである「電話が一斉にかかってくる」というネガティブな体験を失くすために、高額査定の最大上位3社のみのやり取りで完了します。
業者側は、ユーザーに紹介される上位3社に選ばれるために、他業者よりも高い値段で査定額を出します。そのため、必然的に査定額が上がる仕組みになっています。
そして、申し込み後に最大20社が概算査定額を入札し、翌日18時には結果をWEBで比較することができるため、急ぎで査定額を知りたい方やいち早く車を売る必要がある方も余裕を持って査定額を比較することができます。
そして査定数は業界TOPなので、より高い査定額を期待できます。
一括見積もりサービスの最大のストレスである「電話が一斉にかかってくる」ことを失くし、査定額の期待が高いという観点からオススメのサービスです。
まとめ
車を長期放置するデメリットは以下の通りです。
- 車に不具合がでる
- 放置中や再度動かす際にもお金がかかる
- 車の価値が落ちる
長期放置は車のためにも、できれば避けたいです。
そのデメリットをできる限り抑えましょう。
自分で保管せずとも他人に頼ることもできます。
車の価値が下がってしまう前に売るのも賢い選択かもしれませんね。
自分の車にとって最善の選択をしましょう。
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