販売店の営業マンと車の下取り価格の交渉を行う場合には、買取店に買取を依頼して、買取価格と交渉を行う場合とは、異なった独特のテクニックが必要になります。
では、下取りでの値引き交渉のコツとは一体どのようなものなのでしょうか?
下取車諸費用の削減交渉について
新しい車の販売店(下取店)に古い車を下取りに出すと、下取車諸費用という名目でお金を請求されることがあります。
下取車諸費用とは、下取した車の自動車名義をユーザーから買取店に変更するためにかかる費用のことで、買取の場合には、買取店が負担することが通例となっていますが、下取りの場合には、ユーザーが負担する習慣となっています。
この下取諸費用は、本来であれば下取店が負担すべきもので、下取交渉で、この下取車諸費用を請求された場合には、それを下取店側で負担するように働きかけてみます。
もし、下取店がそれを認めた場合には、実質的には、その分、下取り価格が上がります。
ローン残債務のある車を下取りに出す場合で、ローン会社名義の車をユーザー名義に変更する手続きを下取店に代行してもらった場合には、下取車諸費用をユーザーが負担するのは適切なことなので、その場合には、この値引き交渉は行いません。
査定費用の削減交渉について
買取店に査定を依頼した場合、査定費用の負担を求められることはありません。
しかし、下取りの場合、査定費用を請求されるのが慣行となっています。
査定費用は査定士の日当などで構成され、その金額は5,000円~10,00円程度ですが、買取の場合は無料で下取りの場合は有料というのもおかしな話です。
下取りの際に査定費用を請求された場合には、一度、査定費用は無料にできませんかと、下取り店と交渉してみることもよいでしょう。
もし、下取り店が査定費用の無料化を認めれば、その分、実質的には、下取り価格を上げることができます。
下取車諸費用もそうですが、査定費用を考慮しない場合、車両本体価格で下取り価格が買取価格を上回ったので、下取りをしたが、査定費用などを考慮した場合、下取り価格が買取価格を下回り、下取りをして損をしたということになりかねません。
下取車諸費用や査定費用の削減交渉を行うことも大切ですが、下取り価格と買取価格の比較を行う際には、下取り車の本体価格に下取車諸費用や査定費用を加えてその金額を計算することも大切です。
下取りのコツと交渉術
車を下取りに出す場合、事前に、その車の中古車市場での相場を調べておくと、下取交渉で損をすることが少なくなります。
下取り価格は、営業マンの胸先三寸で決まることが多く、その分、営業マンにうまく言いくるめられて、下取り価格を下げられる事態がよく起こります。
そうならないためにも、下取車の相場は把握しておく必要があります。
下取車の相場を把握しておけば、営業マンの提示する下取り価格がおかしい場合には
と指摘できるし、営業マンの価格トリックも見破ることができます。
下取りなしの見積もりをとってもらうこと
営業マンは、新車の値引きをするときに、値引き金額を、車両値引額として表示してもよいし、下取車両価格と表示しても構いません。
下取車両価格が低すぎるとクレームをつけた場合、下取車両価格を上げる代わりに、同額の車両値引額を引き下げて、ユーザーの総支払額が変わらないようにすることを、よくやります。
この手でごまかされないように、下取りの際には、下取りがないとした場合の新しい車の見積もりを取ってもらい、その上で、下取り交渉を行う必要があります。
こうすれば、車両値引額と下取車両価格をそれぞれ別々に取り扱うことができ、下取交渉が正確にできるようになります。
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